教員が休職する理由は、
- 学校外の研究や指導に従事しなければいけない場合
- 刑事事件に起訴された場合
- 心身の故障(病気)
などがあります。
その中で近年に話題になるのは、精神疾患で休職している教員について。
その数が全国で5000人を超えているというニュースです。
【公立教員 心の病で5千人休職】https://t.co/nzT0rtFQ5f
2017年度に心の病気で休職した公立教員は、前年度比186人増の5077人だったと判明。残業時間を原則月45時間までとした中教審の指針案には、現場から「実現不可能」との声も。
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) December 25, 2018
精神疾患で休職した公立学校の教員数、2年ぶりに5000人を超えるhttps://t.co/BwWML1jukv
→文科省の担当者「学校業務が多忙なことに加え、保護者らへの対応のストレスなどもある」
— 産経ニュース (@Sankei_news) December 25, 2018
公立教職員5077人が・・・精神疾患が原因で休職 https://t.co/5NjsijgTSN #tbs #tbs_news #japan #news
— TBS NEWS (@tbs_news) December 25, 2018
精神疾患で休職している教員が5000人。
しかも10年間この数字は横ばいであるとのこと。
この記事では「教員がなぜこんなにも精神疾患で休職するのか」その理由を見ていきたいと思います。
もくじ
教員が精神疾患で休職する理由
業務量や質の増加
ここ10年精神疾患での休職者の人数が横ばいであり、それ以前より何が変わっていないのでしょうか。
大きくはこの労働時間です。
教員の場合、労働時間=仕事量と考えて良いと思います。
教職員のメンタルヘルス対策検討会議の最終まとめ(文部科学省)によると、
昭和41年度の調査では1ヶ月の残業時間は約 8時間(平日・休日)であったのが、
平成18年度は約34時間(平日)、約 8時間(休日) までに増加しており、
平成28年度は1日約3時間、1ヶ月に約60時間の残業時間です。
なぜ、こんなにも残業時間が膨れ上がっているかというと、
- 若年教員の増加
- 総授業時数の増加
- 中学校における部活動時間の増加
と書いてあります。
しかし、これは実際に私が教員をやっていて先輩教員が言っていたことですが、
- 核家族化、共働き化で教員の指導が増えたこと
- 生活や環境の多様化
- 親世代(昭和40年代生まれ前後)の教育が全国的に荒れていたこと
などを近年学校が変わってきた理由として挙げていました。
もちろん一概には言えないですが、確かに私が自分が生徒として受けていた時(平成10年前後)の学校現場と今大人となって(平成30年前後)の学校現場は全然違う感じがします。
具体的に何が変わったかというと、昔はそこまで学校に要求しなかったことを学校に要求してくるようになったりとかですかね。
さまざまなストレス
教員には特有そしてさまざまなストレスがあります。
教職員のメンタルヘルス対策検討会議の最終まとめ(文部科学省)
精神科を受診した教員の大きな理由ベスト3は
- 生徒との関係
- 同僚との人間関係
- 校務外の仕事
です。
モンスターペアレントと世間では言われますが、意外と保護者との関係からの受診は少ないようです。
そして、受診した6割近くの教員が適応障害の診断をされています。
私自身はパニック障害になったことで、不安を感じやすくなり、今後の仕事内容のことや人間関係に敏感になってしまい、うつ状態になりました。
教員は人との関わりなしではやっていけない仕事なのでストレスを感じやすく、また、前の章でも書いたように業務量の多さのによるストレスもあります。
一般企業との比較
「一般のサラリーマンも仕事はたくさんあるし、ストレスもある。教員だけじゃないよ!」という声が聞こえそうなので、ここで教員と一般企業との比較もしてみましょう。
普段の仕事での身体の疲労度合
普段の仕事での身体の疲労度合への回答割合です。
教職員のメンタルヘルス対策検討会議の最終まとめ(文部科学省)(これ以降の引用元も同じ)
一般企業の労働者が「とても疲れる」と回答した割合が14.1%に対し、教員が「とても疲れる」と回答した割合は44.9%と3倍以上です。
教員に疲れやすい人が多いということも考えづらいので、実際に疲れる仕事内容や量であると考えられます。
仕事や職業生活におけるストレスの有無
仕事や職業生活におけるストレスの有無のデータです。
教員も一般労働者もストレスがあると答えた人の割合は6割強と大差はありませんでした。
しかし、その内訳を見てみると「仕事の質の問題」「仕事の量の問題」について、教員は一般労働者よりも大きく上回っています。
反対に一般労働者が教員を大きく上回っている項目は「職場の人間関係の問題」「雇用の安定性の問題」「組織の将来性の問題」です。
「雇用の安定性の問題」に関しては公務員ですので、教員で心配している人が少ないのは分かります。
「職場の人間関係の問題」や「組織の将来性の問題」の教員の回答の低さは周りをみる余裕がないくらい、忙しいからだと私は思います。
仕事や職業生活におけるストレスを相談できる者の有無
最後に、ストレスを相談できる相手の有無のデータです。
相談できる相手が「いる」と答えた一般労働者が89.0%に対し、教員は45.9%と約半分です。
未回答が多いのは少し謎ですが、内訳を見てみましょう。
一般労働者と比べて、極端に「上司・同僚」に相談する割合が低いです。
この理由として考えられるのは、
- お互いがそれぞれの仕事があって、落ち着いて仕事の相談をする時間が取りづらい
- 教員は子どもの前で堂々としていることが多いので、弱音を吐く習慣がない
私自身が↑この2つめありまして、上司に対しても弱みを見せることが苦手で、悩みを自分で抱え込む癖がありました。
おそらく私も上手に相談できていたら、うつにならなくて済んだだろうなと思います。
私みたいな教員も多いのかなと思いました。
教員が休職する理由まとめ
- 教員が休職する理由は学校外の研究や指導に従事する場合、刑事事件に起訴された場合、病気などがある
- 病気での休職者のうち6割が精神疾患である
- その理由は業務量や質の増加、さまざまなストレス、相談者が少ないことが挙げられる
休職が多いのは問題だけど、体壊して働くこともないと思う。休職していいこといっぱいあったよ
→教員を休職してよかったこと
休まざるを得ないけど、お金が心配。休職したときの給料教えます。
→教員の休職、給料どうなるの?
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